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小規模多機能型居宅介護とは【2026年完全ガイド】通い・訪問・宿泊の3サービス・費用・利用条件・デイサービスとの違いを徹底解説


📋 この記事でわかること

  • 小規模多機能型居宅介護(小多機)の正式な定義・制度上の位置づけ・創設の経緯
  • 3つのサービス(通い・訪問・宿泊)の具体的な内容と定員数
  • 月額定額制の費用の仕組み・要介護度別の費用目安・別途かかる費用
  • 利用できる人の条件(住民票・要介護度)
  • 利用開始時の重要な注意点(ケアマネジャーの変更・併用不可サービス)
  • デイサービス・グループホーム・看護小規模多機能との違い比較
  • 向いている人・向いていない人の特徴
  • 利用開始の手続きの流れ
  • 実際に利用している人・家族の体験談4件
  • 事業所選びのチェックポイントとよくある質問

「小規模多機能型居宅介護という名前を聞いたことはあるが、何ができるのかよくわからない」「ケアマネジャーに勧められたが、デイサービスや訪問介護と何が違うの?」——この記事ではそうした疑問に対して、基本から費用・手続きまで詳しく解説します。

小規模多機能型居宅介護(略称:小多機・しょうたき)は、通い(デイサービス)・訪問(訪問介護)・宿泊(ショートステイ)の3サービスを1事業所から受けられる地域密着型の介護サービスです。月額定額制で、使う回数を気にせず必要な時に必要なサービスを組み合わせられることが最大の魅力です。

2006年のサービス開始以降、全国で利用者が増加しており、2023年時点で全国5,523事業所・約14万8,600人が利用しています(厚生労働省 第218回社会保障審議会介護給付費分科会資料)。

目次

小規模多機能型居宅介護とは——基本をわかりやすく解説

📌 小規模多機能型居宅介護の概要

略称小多機(しょうたき)
創設2006年4月(介護保険制度改正により創設)
制度の区分介護保険の「地域密着型サービス」
提供サービス通い(デイサービス相当)・訪問(訪問介護相当)・宿泊(ショートステイ相当)の3種類
登録定員29人以下(1事業所)
通いの1日定員15人以内(要件を満たす場合は18人以内)
宿泊の1日定員9人以内
費用方式月額定額制(宿泊費・食費・おむつ代は別途実費)
対応時間24時間365日対応(休業日なし)
利用条件要支援1〜要介護5・事業所と同じ市区町村に住民票があること

小規模多機能型居宅介護が創設された背景

2006年以前は、デイサービス・訪問介護・ショートステイをそれぞれ別々の事業所と契約して利用する必要がありました。この仕組みでは、複数の契約手続き・各事業所ごとのスタッフ・複数のケアプランが存在することになり、特に認知症の高齢者にとって「顔なじみのスタッフ」がいない不安定な環境になりやすい問題がありました。

小規模多機能型居宅介護は、地域の「宅老所」(小規模で家庭的な高齢者の居場所)をモデルに創設されました。認知症高齢者や中重度の方が住み慣れた地域で安心して生活を続けられるよう、1事業所が3サービスを一体的に提供する仕組みです。

3つのサービス内容——通い・訪問・宿泊

🏠
通い(デイサービス相当)

1日定員:最大18人

・送迎(自宅と事業所の往復)
・食事介助・服薬管理
・入浴介助
・機能訓練・リハビリ
・レクリエーション
・短時間利用も可(「入浴だけ」など)
🚶
訪問(訪問介護相当)

回数・時間の制限なし

・身体介護(入浴・排泄・食事)
・生活援助(掃除・洗濯・調理)
・安否確認
・服薬介助
・夜間・早朝の訪問対応
・通いの送り出しサポート
🌙
宿泊(ショートステイ相当)

1日定員:最大9人

・夜間の介護・見守り
・急な家族の体調不良時の対応
・冠婚葬祭・旅行中の利用
・通いからそのまま宿泊も可
・顔なじみのスタッフが対応
・緊急時の受け入れにも対応

3サービスの最大の特徴:同じスタッフが一貫してケアする

小規模多機能型居宅介護の最大の強みは、通い・訪問・宿泊のどのサービスを利用しても、顔なじみの同じスタッフが対応してくれることです。

通常のサービスでは、デイサービスのスタッフ・訪問介護員・ショートステイのスタッフがそれぞれ別の人になります。認知症の方にとって、サービスが変わるたびに「知らない人」が来ることは大きなストレスになりますが、小規模多機能では1事業所のスタッフが一貫して担当するため、利用者が環境に慣れやすく、認知症の方にとって安心感が高いのが特徴です。

3サービスの実際の使われ方

厚生労働省のデータによると、複数のサービスを組み合わせている方が7割以上を占め、特に「通い+訪問」や「通い+宿泊」という組み合わせが多くなっています。1人あたりの訪問サービスの月平均利用回数は18.1回と最も多く、通いや宿泊を利用しない日も訪問でフォローしている実態があります。

📋 利用シーン例①:認知症のある一人暮らし高齢者(要介護2)
平日は事業所に通いながら昼食・入浴をすませる。火・木の午後は自宅に戻ってもらい訪問スタッフが服薬確認。週末は一人で過ごしてもらい、月2〜3回の宿泊で家族が遠方から来る際にも対応。同じスタッフが全サービスを担当するため、変化があればすぐに気づいてもらえる。
📋 利用シーン例②:家族介護をしながら在宅を継続(要介護3)
娘が仕事の平日は事業所に通い。週2回夜は訪問で排泄介助。娘が出張・体調不良の時はそのまま宿泊。「いつもの事業所のいつものスタッフ」に預けられるため、娘の介護負担が大幅に軽減。月額定額なので使いすぎる心配もない。
📋 利用シーン例③:退院後の在宅復帰期(要介護4)
入院中に要介護度が上がり、在宅復帰が不安な状況。退院直後は毎日通い+夜間訪問を組み合わせて頻回な見守りを実現。状態が安定してきたら通いを週3日に減らし、訪問を増やすなど柔軟にプランを調整。月額定額のため費用も安定。

利用条件——誰が使えるか

2つの基本条件

要支援1〜要介護5の認定を受けていること

要支援1・2の方は「介護予防小規模多機能型居宅介護」として利用できます。要支援1〜2は利用料が軽減されます。要介護1〜5の方は通常の小規模多機能型居宅介護を利用します。

事業所と同じ市区町村に住民票があること

地域密着型サービスのため、事業所の所在地と同一市区町村に住民票があることが必須です。市区町村をまたいで利用することは原則できません。「隣の市にある事業所を使いたい」という場合は利用不可になります。

✅ 認知症の方も利用できる:認知症の診断がある方でも利用できます。むしろ小規模多機能型居宅介護は少人数・顔なじみスタッフという特性から、認知症の方に特に向いているサービスです。ほとんどの事業所が認知症の方の受け入れに対応しています。

利用者の実態(要介護度の分布)

要介護度 利用者割合 特徴
要介護1 26.8% 最多。日常生活に一部介助が必要な段階
要介護2 24.2% 2番目に多い。合わせて約51%が要介護1〜2
要介護3 約20% 立位・歩行に一部介助が必要
要介護4〜5 約15% 重度の介護が必要な方も利用可能
要支援1〜2 約14% 介護予防サービスとして利用

出典:厚生労働省 第218回社会保障審議会介護給付費分科会(Web会議)資料(2026年3月)をもとに編集部整理。利用者の平均要介護度は2.4。

利用者の平均要介護度は2.4と比較的低く、まだ在宅での生活を継続できる段階の方が多く利用しています。要介護度が低いうちに利用を開始し、要介護度が上がっても継続利用できるのが特徴です。

費用——月額定額制の仕組みと目安

月額定額制とは

小規模多機能型居宅介護の最大の特徴の一つが「月額定額制」です。通いを何回使っても・訪問を何回受けても・宿泊を何日しても、基本の介護保険サービス費は月額定額です(宿泊費・食費・おむつ代などは別途実費)。

通常のデイサービスや訪問介護は「使えば使うほど費用が増え、介護保険の支給限度基準額を超えると全額自己負担になる」リスクがありますが、小規模多機能型居宅介護は月額定額制のため、支給限度基準額をオーバーする心配がありません

月額基本料金(介護保険1割負担の場合)

要介護度 月額(1割負担)目安 月額(2割負担)目安
要支援1 約3,438円 約6,876円
要支援2 約6,948円 約13,896円
要介護1 約10,458円 約20,916円
要介護2 約15,278円 約30,556円
要介護3 約22,283円 約44,566円
要介護4 約24,593円 約49,186円
要介護5 約27,117円 約54,234円

※上記は2024年度介護報酬をもとに1単位10円で試算した目安額です。地域によって単位数が異なるため実際の金額とは異なる場合があります。所得に応じて3割負担の場合もあります。

月額以外に別途かかる費用

費用項目 目安 備考
宿泊費(泊まりの場合) 1,000〜3,000円/泊 事業所によって異なる
食費(通いの昼食) 400〜700円/回程度 事業所によって異なる
食費(宿泊時の3食) 1,200〜2,100円/日程度 朝昼晩の合計目安
おむつ代 実費 使用量によって変動
理美容代 実費 施設によって扱いが異なる

月額の全体費用目安(要介護1の場合)

介護保険月額(1割)
約10,458円
通い・訪問・宿泊すべて込み

宿泊2回+食費込みの月合計目安
約30,958円
通い10回+宿泊2回+訪問適宜の場合

出典:厚生労働省「介護報酬の算定構造」・各種事業所公開情報をもとに編集部試算

💡 利用回数が少ない場合は割高になる可能性:月額定額制は頻繁に利用するほど「お得」になる仕組みです。逆に月2〜3回しか通わない・ほとんど訪問を使わないという場合は、個別に契約するデイサービスの方が安くなることもあります。利用頻度が低い場合はケアマネジャーと相談して比較してください。

利用時の注意点——必ず知っておくべき2つのルール

⚠️ 注意点①:担当ケアマネジャーを事業所専属のケアマネに変更しなければならない

小規模多機能型居宅介護を利用開始すると、現在の担当ケアマネジャーから、事業所専属のケアマネジャーへの変更が必須になります。居宅介護支援(ケアプラン作成)も小規模多機能型居宅介護の事業所が担当するためです。

長年お付き合いのあるケアマネジャーと離れることに抵抗を感じる方も多いです。事業所選びの際は、新しいケアマネジャーとの相性も重要な判断基準になります。

⚠️ 注意点②:他のデイサービス・ショートステイとの併用は原則できない

小規模多機能型居宅介護を利用している期間は、他の事業所のデイサービス(通所介護)・ショートステイ(短期入所)との同時併用は原則できません

利用前から気に入っているデイサービスや、慣れたショートステイがある場合は、そのサービスを続けることができなくなります。利用を開始する前に、担当のケアマネジャーと現在利用中のサービスの整理・解約について十分相談してください。

💡 なお、訪問看護・訪問リハビリは小規模多機能との併用が可能です:医療保険からの訪問看護・訪問リハビリ、歯科訪問診療・往診など医療系のサービスは並行して利用できます。また、福祉用具貸与・特定福祉用具販売も継続して使えます。

小規模多機能型居宅介護のメリット・デメリット

メリット

  • 1つの契約で3つのサービスがカバーされる——デイサービス・訪問介護・ショートステイを個別に契約する手間が1回の契約で済む
  • 月額定額制で費用が安定する——何回使っても月額が変わらないため、介護が多くなる月でも費用が膨らまない。支給限度基準額を超える心配もない
  • 顔なじみのスタッフが一貫して対応——同じスタッフが通い・訪問・宿泊すべてに対応するため、利用者の状態を深く把握したきめ細かいケアが可能
  • 認知症の方に特に優しい環境——少人数・顔なじみ・住み慣れた地域の事業所という特性が、認知症高齢者の安定した生活を支える
  • 24時間365日対応——急に宿泊が必要になった場合・夜間の緊急訪問にも対応できる(事業所によって対応範囲は異なる)
  • 柔軟な時間・回数で利用できる——「午後だけ通い」「入浴だけ」「10分だけ訪問」など、細かいニーズに応えやすい
  • 介護保険の支給限度基準額に縛られない——通常の在宅サービスは支給限度額を超えると全額自己負担だが、小規模多機能は定額なので超過の心配がない

デメリット・注意点

  • 担当ケアマネジャーを変更しなければならない——気心の知れたケアマネジャーと離れることへの抵抗感が大きい場合がある
  • 他のデイサービス・ショートステイとの併用不可——気に入っているデイサービスを継続できなくなる
  • 利用回数が少ないと割高になる場合がある——月に数回しか利用しない場合は定額料金が割高になることがある
  • 空きが少なく入りにくい場合がある——登録定員が29人と少ないため、希望の事業所に空きがなく待機が必要になるケースがある
  • 事業所の質に大きな差がある——小規模なため事業所によってサービスの質・対応力に差が出やすい

デイサービス・グループホームとの違い比較

小規模多機能 vs デイサービス

比較項目 小規模多機能型居宅介護 デイサービス(通所介護)
サービス範囲 通い+訪問+宿泊の3種 通いのみ
費用 月額定額制 利用回数ごとの課金
他サービスとの併用 訪問看護等医療系は可。他のデイ・ショートは不可 訪問介護・ショートステイと自由に組み合わせ可
ケアマネジャー 事業所専属に変更必須 現在の担当ケアマネが継続担当
柔軟性 短時間・複数回などニーズに応じた柔軟な対応 基本的には決められた時間・曜日での利用
認知症対応 ◎(少人数・顔なじみ) ○(施設規模によって異なる)

小規模多機能 vs グループホーム

比較項目 小規模多機能型居宅介護 グループホーム(認知症対応型共同生活介護)
居住形態 在宅(自宅に帰る) 入居型(施設に住む)
対象者 要支援1〜要介護5 認知症と診断された要支援2以上
費用 月額定額(宿泊・食費別途) 月額12〜20万円程度(居住費込み)
自宅との関係 自宅を拠点に通い・訪問・宿泊を活用 施設が生活の場になる
利用目的 在宅生活の継続をサポート 施設での共同生活による安定した生活

小規模多機能 vs 看護小規模多機能型居宅介護(看多機)

小規模多機能型居宅介護
  • 通い・訪問・宿泊の3サービス
  • 看護師配置は義務なし
  • 医療依存度が低い方向け
  • 費用が若干安め
看護小規模多機能型居宅介護(看多機)
  • 通い・訪問・宿泊+看護サービス
  • 看護師(常勤)配置が必須
  • 点滴・たん吸引等の医療ケアが必要な方向け
  • 費用がやや高め

医療依存度が高い方(点滴・胃ろう管理・たん吸引が必要など)には、看護サービスを含む「看護小規模多機能型居宅介護(看多機)」が適しています。

こんな人に小規模多機能型居宅介護が向いている

  • 住み慣れた自宅で生活を続けたいが、複数の介護サービスが必要になってきた方
  • 認知症があり、スタッフが変わるたびに不安定になる方——顔なじみスタッフの一貫したケアが認知症の安定に貢献
  • 週によって介護量が変わり、柔軟なサービス調整が必要な方——体調・家族の状況に応じて通いを増やしたり訪問を増やしたり自由に変更できる
  • 家族の介護負担を軽減したい——急な宿泊や夜間の訪問対応ができるため、家族の負担が減りやすい
  • 介護保険の支給限度基準額に近づいてきた方——定額制のため限度額を気にせず使える
  • 複数の契約・手続きを煩わしいと感じる方——1契約でデイ・訪問・ショートがカバーできる
  • 特定のデイサービスを続けたい方——利用開始後は他のデイサービスとの併用不可
  • 現在の担当ケアマネジャーを変えたくない方——事業所専属ケアマネへの変更が必須
  • 月に2〜3回しか通わない予定の方——少ない利用では定額料金が割高になる可能性がある

利用開始までの流れ

1
要介護認定を受ける(まだの場合)——市区町村の介護保険担当窓口または地域包括支援センターに申請。認定まで通常1ヶ月程度
2
担当ケアマネジャーまたは地域包括支援センターに相談する——「小規模多機能型居宅介護を検討したい」と伝える。事業所の情報を集める
3
事業所を見学・体験利用する——複数の事業所を見学し、スタッフの雰囲気・施設環境を確認。体験利用(日帰り)を申し込む
4
現在利用中のサービスとの整理を確認する——利用開始後に併用できなくなるデイサービス・ショートステイを解約する手続きを進める
5
事業所と契約・ケアマネ変更の手続きをする——事業所専属のケアマネジャーと担当が変わる。新しいケアマネジャーとアセスメント(面談)を行う
6
小規模多機能型居宅介護計画(ケアプラン)を作成・合意して利用開始——通い・訪問・宿泊の組み合わせを月単位で計画する
💡 担当ケアマネジャーがいない場合:市区町村の役所(介護保険担当課)または地域包括支援センターに問い合わせると、近隣の小規模多機能型居宅介護事業所を紹介してもらえます。

事業所の選び方——後悔しない5つのチェックポイント

1
必ず体験利用をする——見学だけでなく1日体験利用を申し込み、実際の雰囲気・スタッフの関わり方・他の利用者の様子を本人が体験する
2
夜間・緊急時の対応体制を確認する——「夜間に急に訪問が必要になった場合どう対応するか」「宿泊が急に必要になった場合に空きがあれば対応できるか」を具体的に聞く
3
専属ケアマネジャーとの相性を確認する——担当ケアマネジャーが変わることへの不安を解消するために、新しいケアマネジャーと事前に面談し、コミュニケーションのしやすさを確認する
4
通所の送迎エリアと訪問対応エリアを確認する——自宅が送迎・訪問の対応エリア内かどうかを必ず確認する
5
宿泊の空き状況と事前予約のルールを確認する——「急な宿泊を当日申し込めるか」「定期的に宿泊を予約できるか」などを事前に確認する

実際に利用している人の声

👩
Aさん(75歳・女性・要介護2)認知症あり・一人暮らし
娘(東京在住)が申し込み。週4日通い+週3回訪問を利用中

利用前の状況:「母が一人暮らしで、認知症の症状が出始めた頃、デイサービスに通っていましたが、スタッフが変わるたびに混乱して帰宅後に興奮してしまっていました。担当ケアマネから小規模多機能を勧められました」

利用開始後の変化:「事業所のスタッフが通いでも訪問でもずっと同じ方が来てくださるので、母が落ち着いています。顔と名前を覚えてくれているようで、『〇〇さんが来た』と笑顔を見せてくれます」

娘としての安心感:「私が出張で2〜3日東京を離れられない時も、そのまま宿泊をお願いできるので心強いです。ケアマネさんとは最初の変更に戸惑いましたが、新しいケアマネさんも親身に相談に乗ってくれています」

👨
Bさん(82歳・男性・要介護3)脳梗塞後遺症
妻が主介護者。週3日通い+夜間の訪問を利用中

小規模多機能を選んだ理由:「夫が夜間に2〜3回トイレ介助が必要なため、私の睡眠が取れない状況でした。夜間の訪問介護を個別に頼もうとしたら費用がかさんで限度額オーバーになると言われ、小規模多機能なら月額定額で夜間訪問も含まれると教えてもらいました」

費用について:「要介護3で月の基本料が約22,000円(1割)。宿泊は月2〜3回で食費含め4〜6万円程度。以前は複数のサービスを使って月7〜8万円かかっていましたが、今の方が安定しています」

夫の様子:「定員が少ないのでアットホームな雰囲気が良いようで、『あそこに行くのが楽しみ』と言うようになりました。スタッフが夫の好みや習慣をすぐに覚えてくれました」

👩
Cさん(78歳・女性・要介護1)骨折後の在宅復帰期
息子が支援。退院後の3ヶ月間集中利用した後、利用頻度を調整

退院直後の利用:「大腿骨骨折で2ヶ月入院し、退院後が不安でした。退院直後は毎日通い+朝晩の訪問で集中サポートをお願いしました。月額定額なので、頻繁に使っても費用が増えない安心感が大きかったです」

状態安定後のプラン変更:「3ヶ月後に歩けるようになり、通いを週3日に減らして訪問回数も減らしました。月額定額なので、使う頻度が減っても費用は変わらないという点は少し気になりましたが、ケアマネさんと相談して今後のことを考えると継続する価値があると判断しました」

向いている点:「入退院が繰り返されそうな状況では、在宅に戻るたびに集中利用できる小規模多機能は非常に心強いサービスだと感じました」

👨
Dさん(85歳・男性・要介護4)老老介護世帯
妻(80歳)と2人暮らし。妻の体調不良時に宿泊利用

老老介護での活用:「妻が体調を崩した時に夫の介護ができなくなる不安がありました。小規模多機能なら、妻が入院・体調不良の時に急に宿泊をお願いできると聞いて利用を始めました」

急な宿泊の実際:「妻が急性肺炎で入院した時、当日に宿泊をお願いしたら対応してもらえました。いつも顔を知っているスタッフのところだから、夫も混乱せずに過ごせたと後から聞きました」

今後について:「老老介護には緊急時の受け皿がとにかく大事。小規模多機能は在宅介護の最後の砦として頼れる存在です」

よくある質問(FAQ)

Q. 「小多機」「しょうたき」とはどういう意味ですか?
A. 「小規模多機能型居宅介護」の略称です。「小」規模・「多」機能・「居宅」介護の頭文字をとって「小多機(しょうたき)」と呼ばれています。介護の現場・家族・ケアマネジャーの間ではこの略称がよく使われます。
Q. 認知症でないと利用できませんか?
A. 認知症の診断は利用の必須条件ではありません。要支援1〜要介護5の認定があり、事業所と同じ市区町村に住民票があれば利用できます。ただし事業所によっては認知症のある方を中心に受け入れている場合があります。事前に事業所に問い合わせてください。
Q. 既存のデイサービスを続けながら小規模多機能も利用できますか?
A. 原則できません。小規模多機能型居宅介護を利用開始すると、他のデイサービス(通所介護)・ショートステイとの同時利用は原則禁止されます。ただし訪問看護・訪問リハビリ・往診・福祉用具貸与等の医療系・補完的サービスは継続利用できます。
Q. 利用している間に要介護度が上がっても継続して利用できますか?
A. 継続して利用できます。要介護度が変わると月額の基本料金が変わりますが、サービスそのものは継続して受けられます。ただし医療依存度が非常に高くなり、事業所では対応しきれないほどの医療ケアが必要になった場合は、看護小規模多機能や入所施設への転居を検討する必要が出てくる場合があります。
Q. 小規模多機能型居宅介護と特別養護老人ホームはどう違いますか?
A. 最大の違いは「住む場所」です。小規模多機能型居宅介護は自宅を拠点に通い・訪問・宿泊を利用するサービスで、自宅での生活が基本です。特別養護老人ホーム(特養)は施設に入居する生活の場です。特養は原則要介護3以上で、常時の介護が必要な方が入居します。
Q. 宿泊は毎日泊まることも可能ですか?
A. 制度上は可能ですが、宿泊は「短期的な利用」が基本で、恒常的に宿泊し続けることは制度の趣旨に合わない場合があります。また宿泊定員は9人と少ないため、毎日の宿泊枠を確保できるかは事業所の状況によります。長期的に施設での生活を希望する場合は、グループホームや有料老人ホームの検討が適切です。
Q. 費用が払えない場合でも利用できますか?
A. 介護保険の自己負担軽減制度として「社会福祉法人等による利用者負担額軽減制度」があり、社会福祉法人が運営する事業所では低所得者の利用料が最大1/4に軽減される場合があります。また「高額介護サービス費」制度を使えば、1ヶ月の自己負担が一定額を超えた場合に超過分が返還されます。詳細は市区町村の介護保険担当窓口に相談してください。

まとめ

  • 通い・訪問・宿泊の3サービスを1事業所で——1回の契約で複数サービスが一貫して受けられる
  • 月額定額制で費用が安定——何回使っても月額が変わらない。支給限度基準額超えの心配なし
  • 顔なじみのスタッフが一貫してケア——認知症の方に特に適した環境
  • 24時間365日対応——夜間の急な訪問・緊急宿泊にも対応できる事業所が多い
  • 登録定員29人以下・少人数制——アットホームできめ細かいケアが受けられる
  • ケアマネジャーの変更が必須——利用開始前に現在のケアマネジャーと十分相談すること
  • 他のデイサービス・ショートステイとの併用不可——現在利用中のサービスの解約が必要になる場合がある
  • 利用回数が少ないと割高になる可能性——頻繁に利用する予定の方に最も向いているサービス

※本記事は2026年4月時点の情報をもとに作成しています。費用は地域・事業所によって異なります。利用条件・制度等の最新情報は市区町村の介護保険担当窓口または地域包括支援センターにご確認ください。利用者データは厚生労働省 第218回社会保障審議会介護給付費分科会(Web会議)資料(2026年3月)を参照しています。体験談は実際の利用事例を参考に再構成したものです。


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